戦略とは何をすべきか、ではなく何をしなくていいか

昨日のエントリー「足りないんじゃなくて、無くなったのでは…」について読者のかわぐちさんからご連絡いただきました。

いつも楽しく読ませていただいています。「足りないんじゃなくて、無くなったのでは…について」ですが、正直どうなんでしょう?Cellがカギでは結局何も変わらないんじゃないかと思います。入れ物として新しいものにこだわった結果が、先の見えないPSPだったり、メモリスティックだったりするわけで…結局それは、スペックが凄いとか、そういうベクトルでしかないんですよね。利用する人間のライフスタイルまで含めたソリューションの創造が出来なければ、意味がないんだと思います。
また、書かれている通り、企業内の「バラバラなベクトル」を一つの方向にまとめる事、これがトップダウンによるアプローチなんです。PSX、スゴ録、CLIE、PSPなど、各部門各組織の利害ばかりが先行し、企業として伝えるべきメッセージがなくなってしまっているのでは?
ここで必要なのが、トップ自ら不要なものを切り捨てる英断です。「戦略とは何をすべきか、ではなく何をしなくていいか」という判断なんだと思います。
まぁ正直なところ、件の某氏のPSPは芸術品だと言わんばかりの発言で、自分の中でのソニー離れは決定的なものとなっていますが(苦笑)(※SPA注:一部改行を調整させていただきました)

ご意見、ありがとうございました>かわぐちさん。個人的に、Cellに関しては技術云々よりもそれがもたらす何か(新しい体験)に期待しているところがあり、どんな製品になるかが今の段階でわからないからこそ期待してしまうというところがあるのは事実です。
「戦略とは何をすべきか、ではなく何をしなくていいか」というのがトップダウンによるアプローチという点は示唆に富んでいて、なるほどと思いましたです。あとは、そのアプローチに「User Experience」という考え方がどれだけ反映されるのかが重要なのかもしれませんね。