Olasonic NANOCOMPOシリーズ第一弾 USB DAC内蔵プリメインアンプ「NANO-UA1」を試す(4)

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音楽配信サービスを利用して人生初のハイレゾ音源再生にチャレンジした前回ですが、手持ちのAVライブラリーの中にいくつかハイレゾ音源を収録している作品がちらほらとありましたので、それらを「NANO-UA1」で再生してみることにしました。

■MVI DVD版「Donald Fagen Nightfly Trilogy」Boxのハイレゾ音源を試す

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Donail Fagenののソロ3部作「Nightfry」「Kamakiriad」「Morph The Cat」に未発表曲を集めたCDを加えたCD4枚とソロ3部作のMVI DVD3枚の計7枚組というとんでもない内容のBOXセット。2007年に発売されたもので、自分は2008年1月に6,000円で購入しています。今はプレミアが付いてるようでAmazonあたりでは中古でも1万円超えみたいです>Nightfly Trilogy(Amazon)

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肝心のハイレゾ音源はMVI DVDの方に収録されています。MVIが聞き慣れないと思いますが、Music Video Interactiveの略で、音声をメインで楽しむDVD Audioの呼び名の一つみたいです。このディスクには、Dolby Digital 5.1chサラウンド、DTS 5.1chサラウンド、Advanced Resolution PCM Stereo、計3つの音源が収録されており、最後のPCM版がハイレゾ音源に相当するものです。

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ちなみに、 「Nightfry」は48kHz/24bit、「Kamakiriad」「Morph The Cat」はそれぞれ96kHz/24bit仕様になっており、前者が通常のCD(44.1kHz/16bit)の256倍、後者2枚がCDの512倍の情報量ということになります。このMVI DVDをパソコン(PC/Mac)で再生する場合はディスクに収録されているオリジナルのアプリ経由またはPCに導入済みのDVDプレイヤーソフトで再生が可能です。

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さてさて、肝心の音ですが、いやー、素晴らしい。どの程度エンジニアリング的に人の手が入っているのか定かでは無いのですが、聞こえなかった(埋もれてた?)音が聞こえてくるような、そして今までははっきりと認識できなかったフレーズが立体感を持って聞こえるような、そんなイメージ。なんのこっちゃな文章ですが、とにもかくにも、今まで聞いてきたものとは別作品とも言えそうな、それぐらい質感の違いを感じられる音です。

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そうした違いは、「Nightfry」のような80年代の作品よりも、90年代に作られた「Kamiakiriad」で顕著。彼の作品は90年代以降はリアルタイムでCDを購入してきた口ですが、「Kamiakiriad」はデジタルの波が押し寄せた時代ということもあって、音作りがいかにもで音の魔術師の作品とは思えないようなチープさすら感じて、正直あまり聞き込んで来ませんでした。

それが、今回ハイレゾ版を耳にしてがらりと印象が変わったんですよね。聞き込まなくなった原因だった3曲目までの安っぽく感じたシンセのサウンドからして全然違うんです。実に表情豊かで、抑揚の効いたドラムワーク、粒の揃ったギターリフなどと見事に融合し耳に飛び込んできます。デジタル臭の少ない4曲目の「Snowbound」がこれまた良い。てか、こんな良い曲入ってたのかぐらいの印象。どれだけ聞き込んでこなかったんだろう…。再発見というより、「SUNKEN KONDOS」のような新譜聞いてるかのようです。

実は2年前、今の住まいに引っ越すタイミングでシアターシステムを全部処分してしまったこともあり、このBOXセットが再び日の目を見ることは、よほどのことでもなければ無いと思っていたんですが、NANOCOMPOが借りられたおかげでメチャメチャ音の良いDonald Fagen作品をを楽しむことが出来ました。ありがとうNANO-UA1。

■Blu-ray音楽タイトルのハイレゾ音源をPS3で試す

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上のMVI DVDはかなり特殊で、後にも先にもこれしか持ってないんですが、今現在市場に出ているBlu-rayの音楽作品にはサラウンド音源とハイレゾ音源が同時収録されているものも多く、対応アンプなどを経由して高音質なサウンドを楽しんでいる人も多いと思います。

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冨田ラボや角松敏生のコンサート等、自分も何枚かBlu-rayの音楽タイトルを持っていますが、仕様を確認してみるといずれも2chのSTEREO版はリニアPCM(96KHz/24bit)になってました。

Blu-rayディスクを再生するには対応プレイヤーやレコーダー、または対応パソコンやPS3などが必要になりますが、良い機会なので光ケーブルに対応しているPS3と光端子を持つNANO-UA1を接続してみることにします。

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物理的な接続は光ケーブル1本のみなので何も難しいことは無いですが、少々気を遣わなくてはいけないのはPS3側の設定。XMBの設定から音声出力設定>光デジタルをたどり、「Linear PCM 2ch」の 88.2kHzにチェックを入れ確定(決定ボタン)します。あとはBlu-rayディスクを入れ、オーディオをハイレゾに設定し再生ボタンを押すだけ。

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再生中にコントローラ(または専用リモコン)のSELECTボタン押下で再生中の映像&音声フォーマットが確認できます。CDでも出ている角松の「Citylights Dandy」Blu-ray版で試したら、音声は「Linear PCM 2ch 96kHz 4.6Mbps」という表示が確認できました。

ちなみに、音声出力設定のPCM 2ch 88.2kHz以上をチェックしない場合でも、逆にUA1非対応の176.4kHzにチェックした場合でも、アップコンもしくはダウンコンされ、最終的にはUA1を経由してスピーカーからなんらかの音は再生されるようです。ただし、その場合でも再生中にコントローラ(または専用リモコン)のSELECTボタン押下で表示される音声フォーマットは「Linear PCM 2ch 96kHz 4.6Mbps」。

ということで、実際に出ている音はアンプ側で確認するしか無いみたい。NANO-UA1はそうした情報を表示(明示)する機能が無いので、最終的には自分の耳で判断するしかないってことの裏返しでもあるわけですね。ともあれ、自分で音声出力設定を何度か切り替えて試した結果、音が良くなることは確認できたので問題ありません。

そんなこんなで、NANO-UA1のおかげで人生初のハイレゾ音源を楽しむことができたわけですが、音楽好きにとって、良い音で音楽が楽しめる喜びは、やはり何者にも代えがたいですね。UA-1自体は7万円以上もするアンプですが、小型の自作スピーカーと組み合わせてもその威力は絶大であることが確認できました。

ということで、最後の最後はNANO-UA1のヘッドホン端子経由の音について、手持ちのヘッドホンを使い検証してレポートを締めくくってみたいと思います。

【関連リンク】
音の神様ドナルド・フェイゲン驚愕のBOXセット検証レポート
Nightfly Trilogy: Nightfly / Kamakiriad / Morph Cat
TOSHIKI KADOMATSU 30th Anniversary Live 2011.6.25 YOKOHAMA ARENA(初回生産限定盤) [Blu-ray]
Citylights Dandy [Blu-ray]
Tomita Lab Concert [Blu-ray]
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