エアボードが日本発のiPadになれなかったのは盛田さんがいなかったから?


本日、朝オンエアされたNHK「週間ニュース深読み」のコーナーテーマ「崖っぷちのメイド・イン・ジャパン」に、ロケフリの生みの親、元ソニーの前田悟氏が生出演。

3Dテレビなど絶対売ってはいけない、日本メーカーはモデル数が多すぎる、為替という要因もあるがその前に商品の企画やアイデアが出ていないことが問題など、歯に衣着せないコメント多数。

途中、企業トップの頭の柔らかさ(固定観念の無さ)や英断がヒットに結びついた好例としてNHK側がソニーウォークマン開発エピソードなどを盛り込み、かつての日本のモノづくりスタイルを紹介。

後半、電話ビジネスをやっていた当時、出井さんに通信技術を入れたテレビを作ってと言われて作ったと言って2000年発売の「エアボード」現物を披露。テレビの前で見るスタイルを持ち出して見る、プレイスシフトの発想で生まれたと説明。

NHK司会の「iPadにもなりえた商品…」との反応に、Steve Jobsも2002年当時から「エアボード」の存在を認めており、「たぶんiPadはこの辺(エアボ)から発想したんだろうと思う」と前田氏。

「どうしてこれが日本発のiPadにならなかったんでしょう」とNHK司会。それに対して「盛田さんがいなかったんです。盛田さんに見て欲しかった」と前田氏。

ちなみに、7年以上前、当サイト開設まもない頃、エアボードがロケフリになった理由について、自分自身でこんなエントリーをあげてました。

エアボード改め、ロケーションフリーテレビ

熱いなあ、自分…。ともあれ、ロケフリのようなオープンなビジネススタイルがずっと継続できていたら、ソニーも今のような状態にはならなかったのではないかと思ったりも…。

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