ソニーの対ロシアビジネス戦略とは~短命で豪快で宵越しの金を持たない国民性を理解し刺激する

「国家への強力なコミットメントなくしてロシア攻略は不可能」――ソニーの現地法人社長【前編】
「ロシアという名の道場で修行に打ち込め」――ソニーの現地法人社長【後編】

ソニーのロシア現地法人(ソニーCIS)の日比社長へのインタビュー。ロシアで勝ち抜くために同社がどんな取り組みをしているのか。ブームをつくると皆同じものを持ち、リッチになるとVAIOを買うロシアの人々。そんな国民にしっかりと伝わる国家の強い意思。そしてそんな国家とソニー間のギブアンドテイク。プレミアムなブランドイメージを維持し続けるための地道な販促戦略など、興味深い内容が色々と紹介されてます。BRICsという大枠に対する同社の大きな取り組みのひとつとしても大変興味深いです。個人的に反応してしまったのは次のセンテンス。

ロシア人は共産体制の後に危機を経験しているので、将来に対して悲観的です。銀行もお金も信用していません。そのためか、ロシア人は宵越しのお金は持たず、すべて使い果たします。貯蓄志向の強い日本人との大きな違いです。ユニークなのは、ロシア人の平均寿命が女性の72歳に対し男性は59歳であることです。男性は短命で豪快に生きています。市場戦略としては、彼らの性格をうまく刺激して、憧れを持つような商品を出すことが重要です。

ロシア人は江戸っ子だったんだ。「短命で豪快」ってなんかかっこいいなあ…。

ソニー、“再び”調達先絞り 「2500社から半減」も、下請けは様子見

かたや日本ではソニーが下請け企業の整理に乗り出すというニュースが。グループ全体で調達先を現在の2500社から200社に絞り込む計画を発表。事業部や製品分野ごととなっている購買体制を集調達本部に一括。出井さん時代には4700社から1000社に絞る予定だったそうですが、長年のつきあいのようなしがらみがあったのか現実には半数にも絞り込めなかったようですが、今回は背水の陣で望むそうです。

【関連ニュース】
液晶テレビ戦争、ソニーとサムスンが共闘 液晶パネル合弁会社を設立して主導権維持を狙う
ソニー副社長「液晶TV事業、11年3月期の黒字化目指す」
3Dテレビ・Blu-rayを来年発売へ パナソニックとソニー
ジュースで電気を起こす――。ソニーの“夢の電池”とは?
ソニー、“アクセサリーが主役”のイベントを開催 -「実験室」。“知らないなんて、もったいない!”