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2005年8月14日
音楽配信ビジネスに必要なのはエルダー層の開拓と旧譜の活性化
・音楽配信は、レンタルや中古CDの代替として普及する---普及の目安は1曲100円以下、80円くらいが妥当では
対価の支払われるディストリビューションである、音楽配信こそがレンタルを駆逐していくと考えたのです。正当な対価の支払われないもののリプレース、旧譜活性化、エルダー層の開拓というのは、音楽業界のテーマでもあるんです。これを掲げれば多くのレーベルの賛同を得られるはずだという確信があります。そうすれば、われわれが最もラインナップの充実した音楽配信になるとも思います。
オリコンの音楽配信ビジネスへの取り組みについて同社社長、小池恒右氏へインタビューしてます。個人的にはオリコンのランキングもさることながら、WalkmanにもiPodにも対応しない同社の音楽配信サービスとは縁遠い生活を送っておりますが、「エルダー層の開拓」、「旧譜の活性化」という観点は正しいと思いました。というか、自分ぐらいの年代の音楽ファンなら誰もが口を揃えて言ってることですけど…。
音楽配信がレンタルや中古ビジネスを駆逐できれば、最低でも1000億円のマーケットになるそうです。音楽配信が普及するための課題として、まずは価格がレンタルのレベルに近づく必要があるとして、1曲100円から最終的には80円くらいまで下がらないとダメとコメント。実際それぐらいになってくれないと競合は難しいですよね。レンタルにしても店舗の物理的な面積から、どこもかしこも回転率の高いチャート至上主義な品揃えになってるような気もしますので、まずは競争力のある価格に近づける努力を、そして新旧タイトル織り交ぜて、マニアにも喜ばれるラインナップの拡充という流れに持って行ければ、面白いことになるのではないでしょうか。
そもそも、日本はCDが高すぎるんですよね。最近のCDシングルなんて軒並み1,000円オーバーですから。今後は、CD自体も価格を見直してもらって、音楽配信ビジネスとうまく足並みが揃えていければ、本当にレンタルビジネスは駆逐できるかもしれません。
ちなみに、中古市場に関してはどうこう言えるものでもないような気がします。聴かなくなったCDをどう処分しようとその人の自由だし…。中古市場すらコピーの温床になるというのだったら、レコード協会あたりが一定額で引き取ってくれるとか、音楽配信クーポンと引換で回収とか、やってみればいいじゃないかと…。
こちらは森祐治さんのコラム。iPodはデジタル情報家電でありながら、極めてローテクな「スローライフ」を志向しており、その点が国内メーカーの製品がiPodになかなかかなわない秘密とか。国内の家電メーカーは、「単純に好きな音楽をたっぷりと聴」くための製品やサービスを突き詰めようとしなかったのでしょうね。ちなみに、ソニーに関してはこんなくだりが。
ソニーは、あえて「機能を削る」という付加価値によって成功したウォークマンのルーツと成功体験を忘れ、ラジカセに代表される、「小さな筐体にこれでもかというほど多種多様な機能を押し込めたものほど優れている」という価値観=「過剰な弾み(Excess Momentum:経済合理性を超えて消費や投資を続けること)」を当然としている
もしかして、クリエとかってその最たるモノだったって事でしょうか…。
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投稿者 SPA : 2005年8月14日 10:31 : カテゴリー オーディオ一般 , 携帯AVプレイヤー , 業界動向