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2007年9月 5日

ストリンガー氏主導の動画配信サービスと新DRMソフトの噂

[WSJ] ソニー、ビデオダウンロード市場でAppleに対抗

PS3とPSP、BRAVIAと組み合わせてテレビ番組や映画をダウンロードできる製品もしくはサービスの開発計画がストリンガー氏主導で行われているという噂が流れているそうです。サービスそのものはすでに存在するのですが、カギを握るのは「視聴者に対し、どこが最高のハイビジョン体験を提供できるか」であり、その観点からソニーがこの分野で支配的な地位を確立することは非常に重要としています。そして、ソニーが既にこの方向への移行を進めているとして、先だって欧米で発表されたウォークマンの新製品がWMPに対応したことや、先日日本でも発表されたBRAVIAの新製品がVODに対応していることなどを例にあげています。

また、ビデオダウンロード市場でソニーに有利となるであろうポイントとして、Appleの独占を警戒するコンテンツ提供会社が自分たちの気持ちを理解してくれる企業との提携を選ぶ可能性が高いとして、その矛先をソニーに向けているようなことが書いてあります。さらに、ソニーの本格的なビデオダウンロード市場への参入は、ストリンガー氏が自由闊達なソニーの企業文化をうまく管理できているかどうかのテストでもあるとして、事業部やグループの垣根を越えた非常に密接なチームワークが必要となるとしていました。

コネクト部門の閉鎖とサービスを段階的打ち切り、ウォークマンへのWindows Mediaソフトの採用もどうやらストリンガー氏主導のもとに行われているようで、詳しい情報筋によると、「一部幹部の反対をおして、あるデジタル著作権管理ソフトウェアの採用を自ら決定した」との噂もあるようです。さらに、このソフトがゆくゆくはソニーの全製品に採用されることになるとか。

ここで言うDRMソフトはどんなソフトなんでしょうね。元アップルの人が関わっている自社製なのか、それとも他社製なのか、はたまたMS社と組んだWindows Mediaソフトの発展系なのか・・・?

そういえば、先日発表されたバイオ秋モデルには、プレスリリースでアナウンスされた「VAIO Movie Story」以外に、「VAIO MusicBox」という新しい音楽ソフトがあるんですよね。これ、バイオに取りこんだ音楽ライブラリーを自動選曲し再生するソフトウェアで、ネットジュークに採用された「12音解析」 技術が使われていること以外に、「SonicStage」「iTunes」「Windows Media Player」などで録音した音楽ファイルの再生に対応していて、それぞれの音楽管理ソフトを起動しなくても楽曲にアクセスできるのが大きな特長となっています。

で、これはとある人から教えていただいたのですが、ソフトの紹介ページの一番下にある対応フォーマットを見て驚きました。MP3、AAC、WMA、WAVの4つで、なんと「ATRAC」が無いのです。SonicStageと連携してもATRACが再生できないとはこれいかに。

vmb_070905.gif

今回バイオに付属するこれらの新しいソフトがストリンガー氏がすすめているAVのダウンロードサービスとなんらかのつながりがあるのかは全くわかりませんが、MusicBoxの仕様がこのままだとすれは、ソニーが日本でもATRACを捨てようとしていることだけは間違いないように思います。動画はともかく、音楽に関しては完全にリセットするつもりなのかもしれませんね。

にしても、このやり方はどうなんでしょうね。なんだかんだとATRACを支持してきた日本のファンへはむごい仕打ちですってば・・・。

【追記】その後、eyeVioが国内の動画共有サービスとして初めてDVDクラスの高画質化対応を果たすと発表がありました。形式はFLV ストリーミング。画面サイズは16:9(640×368)と4:3(480×360)、ビットレートは1.5Mbps>ソニーの映像ネットメディア"eyeVio:アイビオ"国内の動画共有サービスで初めてDVDクラスの高画質化を実現

投稿者 SPA : 2007年9月 5日 10:27 : カテゴリー Walkman , ソニー全体