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ウォークマンA800シリーズは快適性の提供が大きなテーマ

新しい市場へのチャレンジ――動画対応の新ウォークマン(前編)
「やれることはやり尽くした」――動画対応の新ウォークマン(後編)

ソニーの携帯プレーヤ市場に対する見解、ウォークマンA800シリーズiconのコンセプトとそれを実現するために導入された技術について、同社オーディオ事業本部 統合商品企画MK部門 コネクト商品企画MK部 企画1課の木野内敬氏と、同オーディオ事業本部 コネクト事業部の細萱則文氏にインタビューしています。ということで、個人的に注目した発言を箇条書きにしてみました。

(前編)
・A800は携帯動画プレーヤーではなく、あくまでも携帯音楽プレーヤー
・A800の「A」はAdvancedを意味しており、音質面でもSシリーズを凌ぐ製品であり、ウォークマンを象徴するトップモデルである
・A1000/3000のデザインについては海外で評価されていた部分もあったので、良い部分は残し、改良を進めた結果が新製品のデザイン
・液晶は画面サイズよりも解像度が大切。1.8インチ以上なら十分視聴に耐えると判断し、2インチ/QVGAの液晶を搭載した
・携帯電話もライバルだと思うが、意識しすぎるとなにも作れない。動作の機敏性や、バッテリーライフ、音質など、専用機としてできることを考え、アピールしていきたい
・今回は「携帯音楽プレーヤー」というコンセプトを優先し、あえてHDDタイプは見送った

(後編)
・スタミナ性能に低消費電力のデコーター搭載が大きく貢献
・H.264/768kbps/30fpsの動画再生を譲れないラインとしてとらえ、CPUなどの選定を行った
・音質回路は新設計。一番念頭においたのは内部のノイズ抑制。あわせて、周波数特性もよりフラットになるよう設計
・Clear stereoは、新たに延長コードを利用する/しないにあわせた設定が施せるので、より快適に聴けるはず
・この製品について、やれることはやり尽くした
・(全体的に動作が高速化されているように感じるがパワーのあるDSPチップを搭載しためか?という問いに対し)それもあるが、即応性を追及して内部ソフトウェアをほぼ全面的に刷新したことが動作の高速化に大きく貢献した。A1000/3000を再分析した際、レスポンスには課題ありと判断したので動作の高速化は新製品にとって大命題だった。CONNECT Playerの例もあったので、快適性の提供は大きなテーマとして認識していた
・(統合ソフトの新開発を検討しなかったのかとの問いに)SonicStageとImage Converterのいずれもバージョンアップを重ねて完成度を高めているので、統合するよりも、用途にあわせて使い分けてもらうスタイルとした。無論、1つのソフトで完結する方がスマートなことはわかっているので、SonicStageの改良が進めば将来的には統合ソフトを提供することになるかも知れない
・Aシリーズのフルメディア対応は今後の製品にも継続していくつもり。Wi-Fiを搭載するというのもひとつのアプローチだとは思うが、現時点では動画の方がユーザーニーズが高いと考えている

iconiconショールームでの先行展示などで実機に触ったという方も多いでしょうが、実際に使ってみるとその動作スピードに驚かれたのではないかと思います。とはいえ、この手の商品は、もはやハードだけで評価できるものではありません。PCあるいはネットジュークとの同期性能、ネットワークサービスを含めた総合的な評価が必要になりますよね。「やれることはやり尽くした」という木野内氏のコメントは、あくまで「ハードウェアとしては」という前置きがあるものとして受けとりたいです。でないと、いつまでもこんなこと言われ続けますからね…>ソニーの、もう一つの敗因

そういえば、ソニスタでは8GB版のブラックとバイオレットが入荷待ちになったようですね。いつもなら限定色が真っ先に無くなっていたような気がしますが、面白い現象ですね~。出荷も来週に迫りましたね。実際に使ってみた方々がどう評価するのかにも注目です。

また、ウォークマンの今後を占う上で、こういったサービスの存在も無視できないような気がします。ユーザーが自分のパーソナルラジオ局をプレーヤーに転送できるサービスだそうですよ>「パーソナルラジオ」×「携帯プレーヤー」の新サービスSlacker

あと、個人的にはBluetooth対応にも期待していたのですが、サムスンに先を越されちゃいましたね…>サムスン、Bluetooth機能搭載の動画/音楽プレーヤー-マイクで通話も可能。1.8型液晶/4GBメモリ

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ウォークマンA800シリーズインプレッション

昨日(3/8)、お台場ソニスタで先行展示された「ウォークマンA800シリーズicon」を見てきました。ショールームになかなか足を運べないという方々のために、サイバーショットH1持参で色々と撮影してきましたので、まずはWebアルバムにて実機の画像をご堪能ください。相変わらず撮影がヘタで、ホワイトバランスがおかしかったりピンぼけしていたりするものもありますが、その辺はご愛敬ということで…。なお、サムネイル画像をクリックすると1280×960のオリジナル画像が表示されます。また、画像の著作権は一切主張しません。煮るなり焼くなりご自由にお使いくださいませ。


ウォークマンA800シリーズ(Webアルバム)

ファーストインプレとしては、とにかく動作が速い。恐ろしいぐらいのクイックレスポンスです。これはもう実機を触って確かめてもらうしかないのですが、本当に速いです。ボタン類の配置やデザインなど、基本的には旧A1000/3000シリーズと同じなのですが、液晶面が限りなくフラットになったことと小型・薄型化によってボタンやキーが格段に押しやすくなっています。初代iPod nanoと比較すると、薄さこそ負けていますが、縦横は良い勝負。手に持った感じもほとんど同じです。

ビデオ再生と静止画再生に対応したことでメニュー項目は恐ろしいぐらいに増えているのですが、快適な動作がその煩雑さを解消してくれているようにも思えました。細かい操作体系についての解説はしませんが、旧A1000/3000シリーズからかなり進化していると感じました。

QVGAカラー液晶の搭載で表示できる情報量も増えましたし、フォントも読みやすいゴシック系に変更されました。サイズが小さいことが逆に幸いしているのか、動きの多い動画のアラが気になりません。30フレームのAVCの動画もサクサク再生できました。

ビデオと静止画の画面表示方向は縦以外に右手用、左手用に好きな方向を選べます。また、ビデオと静止画で個別に設定も可能です。ただ、ビデオを横向きにした場合、右手用はボリュームキーの+-と画面表示方向が逆になるので少々違和感があるかもしれません。慣れれば気にならないかもしれませんが、できることならそういうところもこだわって欲しかったところ。

ショールームという環境下だったこともあって自信を持ってというわけにはいきませんが、音質は素直に良かったです。聞くところによると、かなりのノイズ対策が施されているようなので、音の良さは折り紙付きらしいです。付属のヘッドホン(EX85)はコードが少々安っぽいのですが、正直こんな良い音がするとは思いませんでした。外で聞く分にはEX90とさほど変わらないかもしれません。

カラバリについては、思っていた以上にホワイトとピンクの塗装の感じが良かったです。Web上の画像ではよくわからなかったのですが、ホワイトは表面がざらっとしたマット仕上げが渋く、ピンクは照明の加減で表面のつぶつぶががラメっぽく光るのが美しいです。ちなみにホワイトも照明の加減でラメラメ感が出てきます。個人的には8GBのホワイトモデルがあったら注文内容を変更するところでした。バイオレット、シルバー、ブラックの塗装は大変きめ細かなもので、A1000/3000シリーズと同等というイメージでした。

周辺グッズでは、クリアケースや専用クリップよりもレザーケースの出来に注目。蓋付のケースなので薄型が少々損なわれてしまうのですが、革越しのボタン操作が想像以上に快適だったのが印象的でした。シリコンケースは液晶面の開口から本体を入れるそうです。クリアケースは仰々しいので個人的にはパス。専用クレードルはちょっと大きすぎるかも。

今回のA800のハードは、まさにA1000/3000のリベンジモデルと言っても良いかもしれません。評判が悪かった内容を研究し、徹底的に改善したのでしょうね。とにかく、クイックレスポンスの力が大きい。ちょっとやそっとの使いにくさも吹き飛ぶ速さです。ということで、ハードとしての完成度はぴかいち。動画、静止画、音楽が詰め込まれた状態からの使い勝手は申し分ないと言えそうです。ファンからしてみると、なんでコレを今まで出せなかったのソニーさん、と突っ込みたくなりました。

しかしながら、ソフトとサービスの連携については正直なところ、大きな進化はしていないですよね。PCとの組み合わせは試せなかったのですが、SonicStageとイメコン3をランチャーでひとまとめにするという安直なやり方はかなり残念。対応フォーマットの問題で、スゴ録のPSP向けお出かけ転送に対応できない点も非常に残念です。音楽や動画もフォーマットを意識することなく、あらゆるソニープロダクツ間でスムーズにやりとりできるようになって欲しいものです。

ということで、今回のA800は個人的には評価も高いのですが、A800で実現した動画再生など、クオリティの差こそあれ、すでに携帯電話でも実現されていることであり、他社のポータブルオーディオ製品でも実現されているんですよね。実際のところ、A800のどこにソニーらしさを見いだせばよいのかよくわからないというのが正直な感想でもあります。

JEITAが日本では2009年をピークにポータブルオーディオ市場が縮小すると予測していました。残りあと2~3年です。そんな時代になっても「ウォークマン」というブランド、コンセプトは生き続けていられるのか。そういったことを考えさせられたA800シリーズの登場であります。

マルチプレイヤー対応音楽ソフト「BeatJam 2007」の実力は

ウォークマンから携帯電話まで対応、さらに使いやすさを高めたオーディオソフト「BeatJam 2007」

ジャストシステムのオーディオソフト「BeatJam 2007」のレビュー。ATRACだけでなくWMAにも対応しており、フォーマットの違いを吸収してしまうマルチプレイヤー対応ソフトとして注目されているようです。ATRAC Advanced Losslessにも対応しており、自動変換機能を利用してWMA対応のオーディオプレーヤーに転送できるとか。

無償のSonicStageと違い、税込1,980円と有償のソフトではありますが、複数のオーディオプレイヤーやケータイを使い分けている人にとっては最良の選択肢かもしれませんね。自分も試しに購入してみることにしました。使ってみた感想は後日お伝えします。

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欧州で発表されたウォークマン新製品のまとめ

昨日、発表らしい発表もなく、突如英独ソニーのサイト上で公開されたウォークマン新製品情報。日本のメディアではAV WatchとAV&ホームシアターNewsがニュースとして取り上げてくれたので、それらを元に新製品についての情報をまとめてみました。

ウォークマンA80xシリーズ

(型番:内蔵フラッシュメモリ、カラバリ、価格)
・NW-A808:8GB、ブラック・ホワイト、199.99ポンド(参考:3/1現在で46,000円前後)
・NW-A806:4GB、ブラック・ホワイト・ブルー・ピンク、144.99ポンド
・NW-A805:2GB、ブラック・ホワイト・ブルー・ピンク、119.99ポンド

wm_a800_3.jpgまずはフラッグシップとして位置づけられそうなAシリーズ。内蔵メモリの違いで3モデルを4月に発売予定。注目は、表示の向きを横/縦向きに変更できる2型/240×320ドットのカラー液晶と、H.264/MPEG-4 AVC、MPEG-4の動画再生とJPEG静止画表示機能。動静止画変換・転送ソフトには「Image Converter 3.0」を使うようです。オーディオは、ATRAC3/ATRAC3plusとMP3/WMA/AAC/WAVのコーデックに対応し、DRM付きのWMAとAACには非対応。オーディオソフトはお馴染みの「SonicStage 4.3」を使いますが、そのSonicStageに採用された圧縮音声ファイルの補完技術「Digital Sound Enhancement Engine(DSEE)」を本体に搭載している点が新しいです。また、ヘッドホンは「MDR-EX082」が同梱されるようです。電源は内蔵リチウムイオンで、バッテリ駆動時間は音楽再生で約30時間、ビデオ再生で約6時間。サイズは88.0×43.8×9.1mm(縦×横×厚み)。重量は53g。また、英ソニーのサイトではフラッシュの特設コンテンツも公開され、主な機能やGUIの一部を確認できますので、興味のある方は是非!(お知らせ感謝です!>ykさん)

wm_a800_2.jpg

AVC対応はW44S同様なんらかの専用チップを積んでいるのかもしれませんね。また、動画を思う存分に楽しみたいならやっぱり8GB版にしたいところ。転送はWM-PORT経由のPC接続でイメコン3がメインなのでしょうが、お出かけスゴ録やPS3との接続・テータ転送に対応しているのかどうかが個人的には気がかりです。

ウォークマンE01xシリーズ

wm_e01x.jpg(型番:内蔵フラッシュメモリ、FMチューナ)
・NW-E015F:2GB、あり
・NW-E015:2GB、なし
・NW-E013F:1GB、あり
・NW-E013:1GB、なし

Eシリーズ新製品は計4モデル。全機種とも3行表示の有機ELディスプレイ搭載でUSBコネクタ内蔵によりPCに直挿しで使えるスティックタイプとなっています。S700/600シリーズから採用された「Clear Bass」、「Clear Stereo LR」も搭載。電源は内蔵リチウムイオンで、バッテリ駆動時間は音楽再生で約28時間。サイズは83.1×22.8×14.2(縦×横×厚み)。重量は28g。価格は色々見たのですがよくわかりません。にしても、こちらは随分とイメチェンしましたね。リップスティックのようなイメージなんでしょうか。

AシリーズEシリーズともに、サイト上の情報だけでは伝わってこない実際の操作感も気になるところ。欧州では発表というか公開が3/1で統一されていたようですが、日米での正式発表はいまだ無し。いったい、いつになるんでしょうかね…。

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英ソニスタがいち早くウォークマンA800シリーズの先行受注をスタート【追記あり】

以前、ウォークマンAシリーズの英国事情についてお知らせいただいた、英国在住のよーへいさんから新型ウォークマンの情報をいただきました。(大感謝です!)

今、イギリスのソニースタイルを観覧してたら新型ウォークマンの情報が載ってました。
http://shop.sonystyle-europe.com/SonyStyle/b2c/deeplink.do?countryId=GB&s=external&ss=mp3&langId=EN&campaignId=LEC-MP305NAVUK
8GBのウォークマンもありました。なかなかのスペックですが、これ日本円に換算したら五万円ぐらいです。イギリスは相対的に物価が高いので、日本は、安い値段になると思いますが

wm_a800_1.jpg

お知らせいただいた英国のソニスタを見てみると、「WALKMAN Video MP3 Player」とありますね。やっぱり動画に対応してきました。本体画像も先日の流出画像そのままで、主なスペックは以下の通り。

・Plays approximately 130 hours of music or 32 hours of video
・2.0 inch QVGA High Brightness Colour LCD (240 x 320 dots)
・Multi codec support
・WM-PORT
・Hi-Speed USB compatible (USB 2.0)
・Dimensions: 43.8 x 88.0 x 9.1 mm (the thinnest section is 8.3mm)
・Weight: approximately 53 g

液晶は2インチのQVGAなんですね。有機ELはやっぱり難しいのかな…。動画の対応コーデックや、動画転送アプリやサービスとの連携など、もっと詳細が知りたいですね。ということで、日本での正式発表が待たれます。

【追記】独ソニーのサイトでも製品情報が掲載され始めました。こちらの商品比較ページでみると動画はMPEG-4 AVC Baselineもいけそうですね。あと、動画用のPCアプリはイメコン3で音楽はいつものSonicStageとバラバラ。それはそうと日本の発表はまだか~っ!

【再追記】英国の新製品がAV Watchでもニュースになりました。スティック型のEシリーズ新製品も発売されているようです>英Sony、H.264ビデオ再生対応新「ウォークマンA」-2型/QVGAカラー液晶搭載。スティック型新モデルも

Vista対応のSonicStage最新版「SonicStage CP(Ver.4.3)」がダウンロード可能に

Hi-MDウォークマン/Net MDウォークマン/ウォークマン(NW-E/A/S/HD/MS)シリーズ/ATRAC CDウォークマン/システムステレオをご愛用のお客様へ
「SonicStage CP(SonicStage Ver.4.3)ダウンロードサービス」のご案内(パーソナルオーディオカスタマーサポート)

ソニーのパーソナルオーディオカスタマーサポートで「SonicStage」の最新版「SonicStage CP(SonicStage Ver.4.3)」のダウンロード提供が開始されました。SonicStage Ver.4.3の新機能は、Windows Vistaへの対応と、Windows Vistaのエレベーション機能への対応とか。

myloのサポート(NCCL)でも同様のアナウンスをしています>Windows Vista 対応「SonicStage CP (SonicStage Ver.4.3)」アップグレードプログラムご提供のお知らせ

Vistaのエレベーション機能って何?使ったことがないのでよくわかりません…。また、XP以前の対応OSの場合にアップデートが必須なのかも明記されていません。そういうところもしっかりとフォローして欲しいところです。

また、MUSICNAVIのCD/DVDの販売サービスの終了に伴い、 キーワードによる音楽CD情報の検索サービス「MUSICNAVI CD情報サービス」が終了したとのお知らせも掲載されています。SonicStage Ver.1.1からVer.2.3を使用している場合は最新版のSonicStageCPをインストールするようすすめています。

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