« ソニーBMGが定額音楽配信サービスを検討~SPEはアニメ制作を日本企業に委託 | メイン | ソニエリ製au「W54S」に相手の声が聞こえないなどの不具合~3度目の正直ならず »
2008年3月27日
ロケフリは通信と放送を無理やり融合させてしまうキラーハード【追記あり】
通信と放送を融合させた家電“ロケフリ”視聴場所を問わない「プレースシフト」を実現
ロケフリはテレビ局がコントロールしてきた番組コンテンツをオープンにし、テレビ局のコントロールから解き放つことを可能にする。HDレコーダーは番組を見る時間帯をオープンにし、「タイムシフト」と呼ばれる視聴スタイルを確立した。ロケフリはこれに加えて、番組を見る場所さえもオープンにしてしまう。だからソニーはロケフリを「プレースシフト」という言葉で呼んでいる。
日経ビジネス オンライン、フリージャーナリストの佐々木 俊尚さんの「TV2.0への道のり」というシリーズコラムにソニーのロケフリが取り上げられました。エアボードが持っていた先進性を当時の関係者のコメントも取り上げつつ解説。ロケフリの歴史を再確認するのにも役立ちます。
佐々木さんは、ロケフリの最も大きな進化を遂げた点を、動画データをインターネット経由でも送信できるようにしたことと、動画データの受信側をマルチに展開(TVボックス、PC、PSPへの対応)したことの2点としており、通信と放送を無理やり融合させてしまうキラーハードへと大きく変貌したとしています。「ロケフリが持っている潜在的なテレビの破壊能力は計り知れない」とのコメントも。
ネットワークタイプのロケフリベースステーションにしてみれば、HDかSDかや、Blu-rayかDVDかや、パッケージかデータかもあまり意味がありません。無線LAN接続こそ必須ではありますが、自分が見たいコンテンツをいつでもどこでも楽しめるのがロケフリの魅力ですよね。
PC向け地デジチューナーの単体販売、4月上旬にも解禁 売れ筋モデルは1万9800円に
こちらは、放送業界が外付けタイプのPC用地上/BS/CSデジタルチューナーの単体発売の解禁が近いというニュース。コピー制御信号を無視してテレビ番組を複製できるチューナー「フリーオ」の登場で状況が一変。一刻も早くフリーオのような機器の影響力を薄めることが不可欠との見方から早期解禁に向け調整が進んだそうです。
こちらは、笠原一輝さんのユビキタス情報局。内容的には先日の「インテルのAtomがもたらす新しい携帯端末市場にソニーはどう関わる?」というエントリーに関連づけた方が自然なのですが、インテルのCentrino Atomが動画再生を重視したUMPC/MID向けとの記述があったのであえて取り上げてみました。
かつてのエアボードは専用モニターがセットで提供され、Webブラウザやメールの機能も付いていました。今もロケフリクライアントとしてオプションで用意されている専用モニターも若干機能は削られましたが同等の機能を有しています。そういう意味では、エアボードこそがUMPC/MIDのはしりだったのかもしれません。今後は逆にCentrino Atom採用のマルチ動画再生ネットブックがロケフリクライアントとして登場する可能性も考えられそうですね。ちなみに、mylo2がロケフリ対応しなかったのは個人的に物欲の大きなマイナス要因です。
【追記1】JRCとGoogleが「YouTube」の日本における音楽著作権の包括利用許諾契約を締結。JRCの管理楽曲(約5000曲)をユーザーが演奏した動画をYouTubeにアップロードして公開できるようになるそうです。ちなみに、eyeVioはJASRACが管理している国内楽曲が対象>JRC、YouTubeと音楽著作権の包括利用許諾を締結
【追記2】ロケフリHome HDのシステムソフトウェアがバージョンアップ。パナソニックやパイオニアの機器へのリモコン対応機種が増えたそうです。Home HDのアップデートは初めてですね。更新にはUSBメモリーが必須とのことで、その方法が詳しく解説されています>ハイビジョンワイヤレスリンクセット“ロケフリ Home HD”「LF-W1HD」システムソフトウェアアップグレード(バージョン 1.01.0.1)
【関連ニュース】
・フリーオ駆逐の最終兵器、「合法外付けチューナー」の胎動
・「日本のコンテンツ、ネットのせいで沈む」とホリプロ社長
・「流通すれば儲かる」は幻想──ネットにテレビ番組が流れないワケ
・ソニー、ネット機能対応Blu-rayタイトル投入へ
・Blu-rayをITCが調査、半導体レーザー特許侵害の疑い
・米国際貿易委がソニーなど30社を調査開始、LED特許侵害の疑いで
・2月のレコーダ市場でBDの台数シェアが18.2%に-BDA発表。TSUTAYAとゲオのレンタル開始を歓迎
・coneco.net、eyeVioと連携した動画レビュー投稿機能を追加
・SFNで携帯端末向けマルチメディア放送は可能,MediaFLOが反論
・ワンセグ・ケータイ使っていますか?
・YouTubeに初の音楽著作権包括許諾・JRC スピッツやラルクもOK
投稿者 SPA : 2008年3月27日 10:50 : カテゴリー テレビ・ビデオレコーダー , ロケフリTV