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2007年12月12日

ストリンガーCEOはハードエンジニアとソフトウェアエンジニアの仲人

ソニー、ストリンガー会長が会見。「BDこそが最高」-「クリエイティブ分野に投資する時期に」

ソニーのストリンガー会長兼CEOが12/11に品川本社で開催した記者会見の模様がレポートされています。2007年の業績について、エレクトロニクス事業は特に第2四半期の飛躍的な成長を遂げ、上半期の営業利益率が7%に近づいているなど、好調さをアピール。Blu-ray Disc、DMP、有機ELテレビ、Rollyといった、“ワクワクする”新製品を投入できたことを強調。年末商戦もこれまでのところは好調で大幅な販売増を予想しているそうです。以下、個人的に注目したコメントを箇条書きで引用させていただきました。

・ソニーの全体を包むムードもより明るく、より強くなっている。イノベーションを引き出す大変いい雰囲気が出ている。これこそが待っていたもの。ただし、改革を急ぎすぎてはならない
・競争力を維持するためには、タフであることが重要。創業の段階から、井深氏も、盛田氏がタフにやり続けてきたが、その事実を忘れてしまいがち。タフであることは正直さ、率直さの現れ。果敢に取り組んでいく
・ソニーにとって、有機ELは象徴的な製品。驚異的なイノベーションを体現したものであり、初めて見ると、とにかく感嘆の声が出る。ソニーが誇れる技術
・Blu-ray Discこそが最高の画質を提供するものであり、著作権保護でも最も確実。容量も大きく、映画も一番面白く、最高のタイトルがある。Blu-ray Discこそが消費者に選ばれるフォーマットであると確信している
・ソフトウェアエンジニアが全体プロセスの初期段階から参画する体制が整った。すべての製品グループのなかで、ソフトウェアアーテキクトが確固たる地位を持つようになった。多くの製品が、シームレスにつながるような提案ができるようになったのもソフトウェアエンジニアの努力によるところが大きい
・私の重要な仕事は、若いソフトエンジニアを、勇気づけること。既存のハードエンジニアと新たなソフトウェアエンジニアの双方の才能を融合することで、Sony Unitedを実現し有効に作用した。いまは、両者は熱心に付き合っている男女のようで、好意と情熱を持っているが、まだ結婚はしていない。近く結婚することになる

改革は確実に進行しており、結果となって現れ始めたと。また、懸念だったソフト力もついてきて徐々にだけど花開きつつあると、そういうことのようです。ハードとソフトの連携で最もやり玉に挙がるのがウォークマンとiPod。先日のこちらのエントリーに反応してくださったponioさんからこんなお便りをいただいています。

ipod touchがここまで売れることを示してくれたAppleの功績は大きいですね。昨日2chで面白いスレがあったので読んでみてください。やっぱりすごいとおもったレスがハードウェア(iPod)、ソフトウエア(iTunes)、オンラインサービス(iTMS)の三位一体の緊密な連携そのものを商品として提供というところですかね。あとはGUIもすばらしいですし。散々議論されていることなんですけど面白いですよね。自分は財布硬いほうなんで5Gipodと初代PSPで音楽と動画を楽しんでいるんですが、やはりPSP2には相当妄想して期待していたので理想のPSPを考えれば考えるほどUMDイラネってなっちゃいます。もうそろそろ独自規格には懲りてすばらしいソニー製品がどんどん生まれてきそうな気がするんですけどねぇ。ただ自分の理想を求めるとどうしてもウォークマンとPSPが重なってしまうのでそれを叶えてくれるのがipod touchなのが悲しいやらうれしいやらです。ハードウェアだけの時代は終わったことをアップルがこれでもかと示してくれているのでまずはソニーから続いて他の日本の企業もがんばってほしいです。この結果を見れば携帯電話もどんなものがヒットするのか分かると思うのですが日本の携帯電話の革命もアップルに期待するしかないのですかね。でもソニーにももちろん期待していますよ。最近のソニーは何かやってくれるような気がしてなりません。
いつも楽しい記事をありがとうございます。応援してまーす!

ご意見感謝です!touchもハード的には細かいところでツッコミどころはあるんですが、それすらソフトとサービス抜きに語れないほど、どれもがシームレスに連動しているのがすごいですよね。おそらく、ソニーファンの思いはponioさんと同じだと思います。やっぱり、ソニーは切り込み隊長じゃなくちゃですよね。ストリンガー氏がおっしゃってますが、この数年でソニーは色々な意味で相当タフになったはず。どこかだダメでもどこかがちゃんと結果を出していますしね。ホント、これからだと思います。今はテレビやBDなどにフォーカスが当たってますが、来年以降、個人的に好きな小さいモバイル系の商品が盛り上がってくれると嬉しいなと思っておりまーす。

投稿者 SPA : 2007年12月12日 11:54 : カテゴリー ソニー全体 , ブルーレイディスクレコーダー