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2007年9月14日
Sony Dealer Convention 2007 視察レポート(4)~サイバーショット編
前回のレポートで書いたとおり、最初のテレビやビデオといった映像機器系の展示コーナーの視察に持ち時間の約半分を費やしてしまったSPAでごぜーます。会場の構成はプロローグ編に書きましたけど、次の部屋の展示が、カメラ、バイオ、オーディオ系ということで、それまでの映像系とは打ってかわり、自分の好きなモバイル系中心の展示です。
会場に足を踏み入れるとまず飛び込んでくるのがカメラ系のコーナーが続きます。持っていったデジカメがサイバーショットH1のみだったので広角の画がとれずすいません。イメージ的には進行方向左にあたる会場の壁をしょっている方が機器展示、進行方向右がソリューションおよびデモスペースという感じでした。
ここから先は自分の関心のある製品のみに的を絞って見ていかないと、オーディオや階が違うAVペリフェラルコーナーを覗く時間が無くなってしまうぞということで、新製品のラインナップにおもしろみが感じられなかったサイバーショットは新製品の写真だけ撮って、進行方向の左のみをなめるように見て右側は軽く受け流そうと思っていたところ、つかつかつかとサイバー説明員が近寄ってくるではありませんか。
サイバー新製品は定番シリーズがマイナーバージョンアップしたぐらいと思っていたのですが、風の便りで面白いぞと聞いていた「スマイルシャッター」についてだけ、せっかくなので説明してもらうことにしました。後から思えば、これがまずかった。「なんかスマイルシャッターが面白いらしいですね」と話しかけたところ、「実際にご覧になりますか」的なことを言われ、モデルさんのいるデモコーナーへと連れて行かれました。受け流すどころか、左から右へただ流されるままに移動する自分。最初の計画はどこへやら。
で、Tシリーズのフラッグシップ機でボタン類を一切排除したワイド液晶によるタッチパネル操作が売りの「DSC-T200」で実際にモデルさん達を使ったデモをしていただきました。あらかじめ「スマイルシャッター」モードにしてあるT200を持った説明員さんが、モデルさんをファインダーじゃなくて液晶でとらえます。その段階で顔検出が行われ、モデルさんの顔の部分に四角い枠が表示されます。やにわに説明員の方が「はい!チーズ」もとい、「はい!ソニー」と声をかけると、モデルさんが笑った瞬間に勝手にシャッターが切れました。
すげー、すげー!と"心の中で"声を荒げる自分。理屈じゃない感動第2弾。たぶん、技術的には様々な苦労や試行錯誤があったのだと思うんですが、そんなことをみじんも考えさせない、実に軽快でシンプルな操作性に感動してしまいました。サイバーショットはとにかく写真をキレイに撮る(残す)、見ることを意識した製品作りが行われてきましたけど、被写体とりわけ人の笑顔に注目して、ヒトの最も良い表情を逃さずキレイに撮るという、撮影者のスキルが左右する部分を誰もが手軽にできるようにしてしまったと。
ちなみに、被写体が複数人いた場合は顔検出機能で任意の人をスマイルシャッターのターゲットにもできるんですって。お目当ての彼女の笑顔だけ押さえることもできるってなもんさ。おみそれしたぜ、サイバーチーム。
自分もことあるごとにサイトで訴え続けてきましたが、最近のコンデジのトレンドは広角ズーム対応であり、ソニーが立ち後れている部分でもあるという認識が消費者の中でもあったわけですが、他社と同じことを、それも遅いタイミングでやっても意味無いだろうということなのかもしれません。実際、広角対応について説明員さんに問いかけてみたところ、そう言う声が多いことは認識しているし、当然のことながら検討はしているような事でした。ただ、それがTシリーズのような薄型カメラでできるか(やるか)どうかは別の話という事ですね。
T200の話に戻りますが、個人的に液晶パネル操作中心のカメラは前々から違和感があって、さぞや使いにくいのだろうなあと思っていたのです。しかも今回のT200は液晶がワイドで大きく、基本的に持ちにくいのではないかと思ったのですが、それは全くの杞憂でした。妙に幅広だと思っていたストラップホールの裏面が凹凸加工してあって、本体のホールドに一役買っているんですよ。ここでまたなるほどなあと感心。
それでも、まあシャッターを切るときには多少なりとも液晶に親指が被さってしまうじゃないですか。その辺どうなんだろうなあと思ったのですが、元々がワイド液晶だし右側がちょっと隠れたぐらいならほとんど影響ありません。撮影画角を4:3に変更すれば左右に余白ができますから、全く問題なし。なるほどなあ・・・。で、さらに驚いたのが、画面右上隅を軽くタッチすると画面内に表示される各種情報を消すことができるんです。これ、過去のサイバーでもできたんですかね。自分、TシリーズはT9しか使ったことが無く、今は手元にないのでよくわからないのですが、そういう機能があることを知ってさらに驚きました。
その他、タッチでピントを合わせたい部分を変更できるデモなども見せていただきましたが、キレイな写真を撮るために必要なテクニックや知識を必要とせずにに素人が手軽に使いこなせるということをあらゆる角度で追求してきたのが今のサイバーショットなんだなあということを実感しました。そして、T200が素直に欲しくなりました。
さてさて、T200ばかりに注目しすぎて時間が無くなってしまったのですが、他の機種についての感想を少しだけ。「DSC-T70」も液晶サイズこそ違いますが、できることはT200と同じ。むしろ、液晶が小さく左よりな分、本体がホールドしやすかったです。
Hシリーズ新製品の「DSC-H3」は、以前のモデルよりも軽く薄くなった点が一番大きいかもしれません。H1を持っていったので特にそれは感じました。デザイン的にはちょっと好みでは無いのですが、コストパフォーマンスは高そう。広角対応だったら手を出してしまいそうです(<まだ言うか)。
その他、アクセなどもたくさん展示されていたのですが、じっくり見る時間が無く、後ろ髪を引かれつつαコーナーへと向かうのでした。ちなみに、サイバーコーナーの最後の写真のタイムスタンプを確認したら、なんと13:15。サイバーだけで15分も時間が経過していました。
(T200の事を書いたらめっちゃ長くなってしまいました。αやバイオのことを追加したらさらに長くなってしまうので、それらについてはまた次回レポートで。)