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2005年4月19日

AdobeがMacromediaを買収、最終的にはAdobeブランドへ

AdobeがMacromediaを買収、PDFとFlash、スタンダードが1社に

昨日の夕方に飛び込んできたビッグニュース。あちこちのIT系メディアで取り上げられていますが、これはMYCOM PC WEB発のニュース。

今回の買収で、両社の技術や製品が組み合わさり、両社のビジョン達成に高いシナジー効果を発揮する、としている。両社は既存の製品に加え、特にモバイル、エンタープライズ関連の市場での成長を目指していくなど、新しいビジネスモデルの展開を加速していきたい考え

とのこと。両社はともにM&Aで成長してきたライバル会社というイメージが強いようですが、MacromediaはFlashを中心に軸足を完全にWebパブリッシングに向けていたし、AdobeはPDFこそありますが根っこにあるのはあくまでDTPで、その軸足自体は昔からさほど変わっていなかったような気がしています。FlashとPDFという業界スタンダード自体は全くの不可侵状態にあったことも、今回の買収によるシナジー効果を発揮できるとする根拠として正しいと思いましたです。

ということで、問題はスタンダード以外の競合していた一部のソフトウェアです。PhotoshopとFireworks、GoLiveとDreamweaver、IllustratorとFreeHandといった、クリエーター向けのツールが今回の買収によってどうなっていくのかも気になるところではあります。昨今のWeblogツールの発展により、GoLiveやDreamweaverといった定番ソフトの需要が落ち込むのは目に見えているので、そういう意味で「特にモバイル、エンタープライズ関連の市場での成長を目指していく」というコメントも出てきたのかなあって感じてます。

でも、個人的に一番心配なのは、両社合併後の会社に匹敵するだけの競合会社が存在しないことです。このことが製品の価格にどう影響を与えていくのかといったところが気がかりです。

【関連ニュース】
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投稿者 SPA : 2005年4月19日 10:43 : カテゴリー 業界動向