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2005年3月31日

サイバーショットM1開発の裏にFR商品部

カムコーダーとデジカメの融合製品を創造せよ

「ソニースピリットはよみがえるか」の第23回。ハンディカム事業を擁するデジタルイメージングカンパニー(現在はデジタルイメージング事業本部)が2004年に開始した「カムコーダーとデジタルカメラを融合した製品の創造」を新たな挑戦として紹介。

新製品の開発を担当させるため、ソニーは「フリー」が語源のFR商品部(現在はFR事業部)を社内に発足。複数の部門にいた幅広い分野の専門家を一つの組織に集めた結果、仕様の決定や修正などを短時間に行えるメリットが生まれたとか。その甲斐あって部門発足から第1号製品となる「DSC-M1」の発表までにかかった時間が8か月ですんだとか。

クリエの開発に携わっていたという前潟氏もFR商品部に参加していたようで、M1開発を通じて感じたことを以下のようにコメントしています。

一度、製品を作り上げたことで、組織内の結束が出来上がり、信頼感が増した。また、自分の意見がこれだけ通るんだという、これまでにはない自信もついた。『もっとユーザーに喜んでいただける製品を世の中に出すんだ』という気持ちがますます強まっている

クリエ時代にはそういった気持ちを持っていなかったのか、などと問いつめる気はありませんが、今後も同氏のようにクリエ開発に携わった人たちのノウハウが別な製品に違った形で生かされていくのだと思いたいです。

それはそうと、「発売から半年を経過したが、DSC-M1を筆頭とするハイブリッド機は、まだ爆発的なヒットに至っていない」とあるように、肝心の製品が売れていないという厳しい現実はあるわけで、それを克服するために「サイバーショットでもない、ハンディカムでもない新たなカテゴリーの存在感を出すことがこれからの課題」となっているようです。

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投稿者 SPA : 2005年3月31日 10:39 : カテゴリー ソニー全体