テレビ用スピーカーシステム「Olasonic TW-D7OPT」を試す(後編)


前編中編と、最近の自分にしては珍しく、複数回でお届けしてきた「Olasonic TW-D7OPT」のレビューですが、それほどまでにその魅力にとりつかれたという事なのでしょう。ということで、後編はちょっとイレギュラーな使い方と、製品に対する要望を含む諸々の雑感にて締めたいと思います。

■外部バッテリーでモバイルスピーカーに

TW-D7OPTの電源アダプターはDC5V(1.6A)で、PSPの電源アダプター(1.5A)と同じく、さらにコネクタ形状も共通です。若干アンペア数が違いますが、PSP用に差し替えても普通に使えました。また、最近はモバイルガジェット用として様々な周辺グッズが発売されています。PSP専用電源アダプターはもちろん、USB対応の汎用電源アダプターに変換コネクター付属するなど種類も豊富。バッテリー内蔵の充電グッズも飛躍的に増えてきており、上記グッズなどを組み合わせることで、TW-D7OPTの電源を外部バッテリーでまかなうこともできたりします。ということで、実際に試してみることにしました。


使うバッテリーは以前サイトで取り上げた「UMI USHI 3500」。同機は3500mAhのリチウムイオンバッテリー内蔵で、microUSB、Apple Dockコネクタ、FOMA/SoftBank、au、miniUSB、PSP、Nintendo DSi/DS Lite用といったアダプターが8種類も付属しており、汎用性の高さが売りとなっています。重量は119gと少々かさばりますが、5.5V 750mAの定格出力でiPhone 4などを余裕でフル充電可能です。


ユニットは光ケーブルでApple TVと接続。ボリュームは中間程度。この状態でiPadの音声をApple TV経由で出力。フル充電のバッテリーを使い、3時間ほど再生した時点でバッテリーの残量が4分の3程度。バッテリーの残からして、半日以上は保ちそうな感じです。TW-D7OPTのアダプターが1.6A、それに対してバッテリー側の出力が0.75Aと随分と差がありますが、特に問題もなく動作しています。


ということで、その気になればTW-D7OPTを丸ごと持ち出して、アウトドアでポータブルオーディオのスピーカーとして使うこともできそうです。

なお、USBアダプターやバッテリーの種類によって電圧がまちまちなので、当然使えないものもあります。誤った使い方をすると事故になるケースもあると思いますので、あくまで自己責任が前提ということでご理解いただければと思います。

■TW-D7OPT+Apple TVが便利

TW-D7OPTの評価からはちょっとはずれてしまうのですが、Apple TV経由のiOSデバイスの音楽再生がとてもスマートで使いやすいです。

Apple TVは製品の性格上、テレビと組み合わせて使うのがデフォルトであり、iOS端末やiTunesが使えるPC側の動画や音楽コンテンツなどをワイヤレスでテレビに出力できるのも売りです。ところが、テレビ(モニター)が無いと使えないかというとそうでもないんですよね。Apple TVは基本的に電源が入りっぱなしで、普段使われていない時はスリープしていますが、iOSやPC側から音楽(音声)出力のリクエストを受けると自動的にスリープから復帰して、音楽(音声)を出力してくれます。なので、音楽(音声)に限って言えば、テレビの電源を入れなくても(画面を確認しなくても)良いということになります。


さらにTW-D7OPTのオートパワー機能が連携するのでとってもスマート。TW-D7OPTとApple TV、どちらも電源が入っていない状態で、iOS端末から聴きたい音楽を再生紙、Apple TV再生に切り替えるだけで、Apple TV→スピーカーの順で電源が入り、ほどなくしてスピーカーから音が出てくるというわけです。ま、いずれも信号を受けてから動き出すので実際に音が出るまでは10秒ちょっとかかりますが、それでも十分スマート。

ちなみに、電源が常時入っているAirMac Expressなら当然Apple TVよりも速く音声が出力されますが、AirPlayの機能としては音声出力限定となっています。iOS向けには当然音声を伴う映像コンテンツもあるし、トータル的にはApple TVの方が便利かなあって思います。

■その他雑感&要望

一部の機能(オートパワー、ミュート、ベースブースト)がリモコンでしか操作できないのがちょっと残念です。ユニットにボタンが増えるのもなんですが、ボタンの長押しとか、複数ボタンの組合せで何とかなりそうな気も…。

ユニットはともかく、スピーカーは色違いの選択肢が欲しい(=カラバリ展開)ですね。D7シリーズに関してはユニットとスピーカー単体販売もじゅうぶんありなのではないでしょうか。

流れ的に、iOS対応のドック付きセットはとっくに開発中かと思われますが、中編でも触れたように、個人的にワイヤレス対応を期待しています。ひとまずユニットだけでもBluetooth対応に。ゆくゆくはスピーカーもワイヤレス対応にできたらうれしい。もちろん、音質は維持して、なおかつ有線でもOKな両対応ならもっとうれしいですが…さすがに無理?

D7WMのようにUSB対応なら使い勝手の幅がさらに広がりそう。USB→光の変換アダプター(コンバーター?)を使う手もあるけど、巷に安価なものが無さそうなので、こうしたアイテムも東和電子さんで提供していただけるとうれしいです。

ちなみに付属の光ケーブルが短いという人はAmazonのベーシックシリーズがお薦め。ちょっと太めだけど見た目より柔軟な1.8mの光ケーブル(Apple TVとのツーショット画像参照)が715円です(2011.7.6現在)>Amazon Basics AVケーブル

とまあ、色々言うておりますが、S7やD7WM同様、D7OPTの完成度も素晴らしく、実際に使ってみての満足度は相当なもの。返却期限まであと1週間ほどありますが、返却後はなんとかして1セット手に入れたいと思っております。

最後になりますが、S7、D7WMに引き続き、このような素晴らしい製品を触らせてもらえる機会を作ってくださった東和電子とWillVii関係者の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。

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