2010/08/07のつぶやき~ほとんど角松敏生「Citylights Dandy」のレビュー

※AORファンの皆さん、日本のアナザーTKこと(?)、角松敏生のニューアルバム「Citylights Dandy」聞きましたか。2003年リリースの「Summer 4 Rhythm」同様、現在のテクニックやボキャブラリーがあったら1980年代初頭にこんなアルバムが作れたであろうというコンセプトのもと4リズムで制作。前作の「海・夏」と双璧をなす「都会・夜」がテーマのコンセプト・アルバム第2弾。

Amazonに予約してあったんですが、入荷遅延の連絡が来たのでサクッとキャンセルして8/5にHMV店頭にてゲット。ファイルフォルダーのおまけ付き。みたいな話しはともかく、購入した日の晩からかなりヘビーに聞き込んでおりますが、あまりに内容が素晴らしくておじさんマイッチングまちこです。

前作「Summer 4 Rhythm」では1曲目の「Beams」から3曲目の「真夜中の太陽」までアップテンポの曲が続いた後、4曲目の「珊瑚の風」で一休みという流れでしたが、「Citylights Dandy」はスローテンポのインスト曲から始まり、2曲目の「Hot Lazy Night」はなんとバラード。けだるく暑い夏の夜を感じさせるナンバーへと続く予想外の展開。
【追記】1~2曲目の展開が佐藤博の名盤「Awakening」っぽいですね。

3曲目「Fly By Night」のイントロ。4リズムのキメのフレーズの後に繰り出されるギターカッティング。ここでおじさんノックダウンです。2曲目まではまさにアイドリング。エンジン暖まったからそろそろクルマ走らすか、みたいな余裕を感じさせる展開におじさんもとい彼女のハートはドキドキムネムネです。曲のタイトルからしてピンと来ましたが、リー・リトナウアーの名盤「Captain Fingers」に収録されていた「Fly By Night(高校時代にコピーしますた)」とキメのフレーズが似ている気もしないでもない(どっちだ)。

4曲目の「134」でようやくトップギア。トンネルを抜けたら海、みたいな夏全開モード。ちなみに、杉山清貴&ODや村田和人なども134号線をテーマにした曲書いているそうです(WiKi参照)。5曲目の「La Carnaval」で湘南から一気に気分はリオのカーニバル。リズムは走らずあくまでゆったりと。6曲目の「Twilight Moody Blues」では一転して微妙にはねるクールなブルース。あくまでソフトに。

アルバムB面トップ、いや違った、7曲目の「Mrs. Moonlight」で角松節全開。かっちょえーーー!昔ならB面トップでしょ絶対この曲が。シンプルだけど深みのあるアレンジ。シンセとギターのからみが実に気持ちええ。以後、8曲目のバラード「Friend」をはさみ、9曲目ファンクナンバー「Funky GO-KOHN」へと続く展開。後者はさびの展開が実に角松らしい。本場の人が使わないコード進行なんではなかろうか。

でもって、10曲目の「浜辺days」で2度目のトップギア。夏、夏、夏!海、海、海!昔のような女ったらしなイメージは皆無。すがすがしさ満載のPTA公認サマーアンセム。11曲目のバラード「See You Again」で火照った体をクールダウンかとおもいきや、Jay Graydonばりのハーモナイズドギターソロで打ち上げ花火。もう最初から最後まで全然飽きません。
【追記】「浜辺days」は達郎さんの「SPARKLE」、「See You Again」はAirplayの「After The Love Is Gone」へのオマージュっぽい。

って久しぶりに長い感想書いちゃったなあ。何言ってるか自分でもわからんけど勢いですからこういうのは。そうそう、9月にこのアルバムのBlu-ray版もでるんですってね。5.1chで楽しめるらしいっすよ~>Citylights Dandy [Blu-ray]

あと、今晩と明日の晩、「Citylights Dandy」購入者だけが見られるスペシャルWeb映像がネットで配信されますね。2日連続3時間ってこれまたすごい。Twitterとかも使うんだろうか。何にしても楽しみ。てことでCD買った人はお忘れ無く!

※さておき、今回のアルバムの背オビを見てびっくり。SONYとmake.believeのロゴがひっそりと付いているではありませんか。角松所属の「アリオラ・ジャパン」はソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)傘下のレコード会社でBMG JAPANの新設分割により設立。2008年にBMG JAPANがSME傘下に入ったことに始まっているようです。

でもって今回の「Citylights Dandy」に収録された「134」と「Mrs. Moonlight」が角松氏の楽曲としては初めてiTunesで配信されたわけですが、傘下とはいえSMEの関連会社がiTunesに曲を配信したってことにもなるわけですよね。まああくまでBMG時代の流れからくるものでWikiでも「異色の会社」と書かれているぐらいなので、これをもってしてSMEがiTunes正式参入なんてことにはならないのでしょうが、まあそれでも一歩前進したのかなあという気もしないでも無い今日この頃です。ちなみに、配信版の「134」と「Mrs. Moonlight」はアルバム収録曲と微妙に違うみたいですよ~>TOSHIKI KADOMATSU WEB ARCHIVE