VAIO type P 体験イベント ~ 「ポケットスタイルPC」開発秘話のまとめ

1/10(土)の午後に、銀座ソニービル8F OPUSにてブロガー向けの「VAIO type P 体験イベント」が2回に分けて開催されたんですが、くだんの「みんぽす」さんから久々にお声がけいただき、15時からの部に参加させていただきました。当日は、開発に携わった方々のプレゼンテーション、type P実機を外に持ち出しての実体験をはさみ、最後にざっくばらんな意見交換というプログラムで、その後の懇親会を含め半日近くの長丁場となりました。

発表があった8日の午後にもソニービルに行ったし、10日のイベントまで色々とはしゃぎすぎで疲れちゃったところもありまして、終始放心気味というか夢心地な感じで細かい話を覚えてないという…。とはいえ、参加した人は最低一つはレポート書かなくちゃいかんってことなので、遅ればせながらまとめ作業やってます。てことで、今回は“「ポケットスタイルPC」開発秘話~カタログに書かれないtype Pの秘密~”のまとめ。

「ポケットスタイルPC」開発秘話~カタログに書かれないtype Pの秘密~

【鈴木一也氏ことすずいちさんの経歴(手がけた歴代VAIO)】
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・2006年のtype U(UX)引き続き、type Pでも機種PL兼PM
※PLはプロジェクトリーダー、PMはプロジェクトマネージャー

【type Pの企画構想】
・小さいモノで革命を起こしてきたソニーの歴史
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・VAIOもその時代ごとに小型モバイルのあり方を提案してきた
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・PCの使いやすさであるキー入力のしやすさと情報表示能力の高さに着目
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→小型モバイルの新しいあり方=ポケットスタイルPCを提案
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(余談)
・上司がtype U(UX)のキーボードの出来が悪いから普及しなかったと発言していたが、個人的には心外である。事実、type UXは歴代のUシリーズで売上No.1である。ちなみに、某CPUメーカーI社のATOM Z搭載PCのリファレンスモデルはデザインがtype UXそのもの。
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・type Uを手がける前にクリエなどが盛り上がった時期がありましたが、個人的にはそちら系には全く興味が沸かなかったそうです
・プレゼンの最後にtype UXには赤いモデルの構想があったという話も。

【type Pの利用イメージ】
→リッチなエンタメコンテンツが、いつでも手元で楽しめる
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・ネットサーフィン@カフェ
・ガイドブック代わり@旅先
・サッカー観戦 by ワンセグ
・周辺スポット探し@レストラン
・Youtubeを見る@バー
・サーバーアクセス

【type Pの設計構想】
■設計の大目標
・世間の話題をかっさらい、VAIOに注目を集める!
・スペック度外視で、見た瞬間に欲しくてたまらないオーラを放つ!!
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「ポケットスタイルPC」には何が必要?
→「モバイル性能の追求」
「モバイル性能」とは?
・薄、軽、スタミナ、堅牢、
・自慢できるスタイリッシュさ
・持ち出しやすいカタチ
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言い換えると
・薄、軽、スタミナ、堅牢、→技術点
・自慢できるスタイリッシュさ→芸術点
→技術点+芸術点=総合点
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「薄さ」:約19.8mm(19.84mm)
「奥行き」:約120mm(持ち出しやすいサイズ)
→薄さを奥行きを達成すれば重さは重量は軽くなるはず
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「軽さ」:588g(標準バッテリ時最軽量)、708g(大容量バッテリ時最軽量)
「幅」:245mm
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「スタミナ」:Sバッテリ4.5/Lバッテリ9h。設計的には中途半端なので、5h/10hと言いたかったのだができなかった。120mmのサイズ感を最優先した結果バッテリー容量に影響した。9インチだったらできた。

「堅牢」:数値は非公開。type Gは上回れなかったが内部的にはかなりがんばっている

「一目惚れする美しさ」:本体の薄さを活かし、シンプルなラインで構成された、無駄なく美しいフォルム。トップをボトムはフラットに。使わない時はぴったりとじて、手が触れた時に自然と柔らかくなじむように、鞄の中で、他のものを傷つけないように、角には丸みをつけている。
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「可変トルクヒンジ」:ディスプレイが軽い力ですっと開き、持ち運び時にはぴったりととじる構造。ラッチ式で良くあるディスプレイ部のバタバタや、液晶のたわみを感じないはず
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【持ち出すためのソリューション】
■インスタントモード
起動時間:
(I)電源オフ(休止)からボタン一発ですぐ起動(15秒程度)、サクサク操作
(V)休止状態から起動に時間がかかる(1分以上)
機能:
(I)使用頻度の高い機能に限定(AVプレイヤー+ネットワーク)
(V)MSオフィスなど幅広いアプリ/機能、拡張性
UI:
(I)クロスメディアバー(XMB)、CE機器的で機能を想起しやすい
(V)ウィンドウズUI、まさにPCそのもの
※Iがインスタントモード、VがVista
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このタイミングでtype PにXPを採用しなかった理由が飛び出しました。理由は以下の二点。
・AVCHDのHDの動画再生機能がVistaでないと実現不可能
・8.0インチの変態解像度液晶で文字が細かくなる。Vistaの方がDPI変換機能がリッチでシステムフォントもメイリオの方が見やすいから
※とはいうものの、要望は理解はしているので、XPのドライバの提供については検討中

■インスタントモードで出来ること
→電源オフからすぐ起動して以下の機能を楽しめる
・Webブラウザ(ほぼLinux版Firefox v.2)、Skype、IM
・ビデオ(メモステ&SDカード)
・音楽(同上)
・静止画(同上)
・各種設定
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■Windows(Vista)系
・type U(UX)では、Bluetooth GPSで緯度経度情報取得、相手撮りカメラに位置情報取り込み、プロアトラス(地図ソフト)で表示
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・type Pでは、WAN搭載モデルがGPS内蔵、全機種PalceEngine&x-Radar搭載で、プロアトラスやPetaMapと連携
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●VAIO Location Search [Vista用]
→GPSおよびPlaceEngineからハイブリッドに現在地情報取得
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できること1:PetaMapと強力連携!WEB地図サービスにリンクして、現在地周辺のスポット情報を一覧できる
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できること2:オフラインでも「プロアトラスSV4」上で現在地周辺地図を表示。経路検索もできる
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できること3:オフライン/オンラインで現在地を中心に周りにある情報を検知して、レーダー上に表示する
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【type Pとは真のポケットスタイルPC第一号】
ポケットスタイルPCとは・・・本当に外で使えるPC
・自慢できるデザイン
・気楽に持ち運べる形状
・外でも十分に使える実力
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【ポケットスタイルPC VAIO P】
手ばなせないPCへ。
ソニーの小型化技術を凝縮し、薄、軽、スタミナ、デザイン、使い勝手を絶妙にバランスさせた、新世代モバイルマシン
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ひとことで言うなら、、「これでいい」ではなく、「これがいい」を目指しました。
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ちなみに、一目惚れしてもらえなければ、すずいちさんの負けだそうです。

以上が当日披露されたスライドほぼ全部。

なお、プレゼンの途中でtype Pを構成するパーツや基盤を実際に手に取る機会もありました。
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IT系メディアの開発者インタビューでも取り上げられていましたが、実際に手に取ってみるとそのすごさがわかりますね。
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ちなみに、3Dプリンタで作成されたモックは単純な立方体ではなく、あらかじめUSBなどの端子の位置やヒンジの構造を考慮した設計がなされた上で作られていました。
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この後、実機を持って銀座の街をうろうろしたのですが、相当長くなったので次回に。

【関連ニュース】
こだわったのは薄さ、軽さ、そしてスタミナ ~VAIO type P開発者インタビュー
時代を築くVAIOが現れた──「VAIO type P」開発者の証言

Sony Style(ソニースタイル)

このレビューはWillVii株式会社運営の国内最大級家電・PC・携帯・ゲームレビュー・クチコミサイト「みんぽす」から、「モノフェローズ」として

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また、今回のVAIO type P体験イベントに参加したみんぽすモノフェローズの方々のレポートや感想は、みんぽすのトラックバックセンター経由で見ることができます>SONY:VAIO type P・ポケットスタイルPC体験会レポート!

「VAIO type P 体験イベント ~ 「ポケットスタイルPC」開発秘話のまとめ」への2件のフィードバック

  1. 叔母の四十九日のため出席出来ませんでしたが、
    正直SDC以上に出席したかったイベントでした・・・(ToT)

    ちなみに・・・僕の負けです>すずいちサン
    基本マカーなのにね(^^;;;

  2. >かつぽんさん
    残念でしたね。てっきりいらっしゃると思って、
    さるアイテムも持っていたんですよ(笑)
    まあ、それはまた今度どこかで。

    それはそうと、ずすいちさんはマカーなんですか。
    いやー、知りませんでした。
    まあマカーなソニー社員は昔から多いですよねー。

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