PSP版PlayStation Storeを試す~ハードの制約解放への偉大な一歩

10/15に公開された最新ファーム(v.5)でPSPからもPlayStation Store(以下PS Store)が利用可能になりましたね。恒例のご祝儀ショッピング(?)をしてみましたので、ざくっとした感想をメモメモ。

何はなくともファームアップってことで、手持ちのPSP全部(1000,2000,3000)に導入。3000も初期ロットはv.4.21なのでPlayStation Storeを利用するには最新ファームの導入が必要です(今後出荷されるものは随時最新ファームが適用されると思います)。適応後はXMBの一番右にPlayStation Network(以後PS Network)メニューが追加され、「PS Store」へのアクセスが可能になります。

PS Storeへのアクセスには専用アカウントが必要。PS3用のアカウントを持っていれば共有できます。PS3に機器登録してあるPSPならサインナップ時にログインIDとパスワードが自動入力されてました。PS3を持っていない場合はPC版同様に新規でアカウント作成するってことなんでしょう。PSPからの新規アカウント作成の検証はその後のID管理を含めややこしくなりそうなのでスルー。

ちなみに、PSP版のPS Network「アカウント管理」はPS3版よりも使いやすかったっす。サインイン後はPS Storeを呼び出さなくてもダウンロードリストにアクセスできるのも便利。とにもかくにもPS NetworkとPS Storeはワンセット。PS Networkにログインして初めてPS Storeが利用可能になります。もちろん、PS3版のアカウントがあればウォレットも共有可能。

PSP版PS StoreのインターフェースはPS3版を踏襲。PS3版同様、ゲームアーカイブやとPSP専用の有料ゲームの決済とダウンロードが、無料の体験版やテーマ・壁紙のダウンロードも、直接PSPから可能になっています。PSP専用の有料ゲームソフトは、まいいつの追加アイテムを含め、10/16の時点で5タイトルと少なめですが、最大の注目は「勇者のくせになまいきだ or2」(以後「勇なま2」)。同作は本格的なPSPのゲームタイトルとして、初めてパッケージ(以後UMD)版とダウンロード版が同時に発売された記念碑的作品となりました。

最近はほとんどゲームしてなかったんですが、珍しく体験版をダウンロードしてプレイしてみたところ、これが面白くて面白くて…。でもって、製品版を買おうかなあと。ちなみに、UMD版が3,980円でダウンロード版が2,800円。しかしながら、アマゾンなどのオンラインショップではUMD版がおよそ2割引(3,200円弱)で販売されており、ダウンロード版との価格差が400円程度になっています。

その程度の価格差で、今なら得点の勇者消しゴム付きとくれば、当然UMD版でしょうと思ったんですが、今回はあえてダウンロード版を買ってみました。パッケージとダウンロード、それぞれのメリット、デメリットも実感できるかなって事で。なにより、PSP上からの直接決済を試してみたかったので。ということで以下、実際のゲーム購入課程。

「勇なま2」をカートに放り込み、さあ決済と勇んでみたものの、ウォレットの残高が2,070円と購入金額の2,800円に720円足りません。てことで、まずはウォレットにチャージ。クレジットカードでも良かったんですが、セブンイレブンに行く用事があったのであえてプレステネットワークチケットを1,000円分購入。チケット番号を入力してチャージ完了。

決済完了後は即ダウンロード可能。「勇なま2」の容量は119MB。メモステへのダウンロード後に即インストールが実行され、ゲームアーカイブス同様に、XMBの「ゲーム>メモリースティック」へ格納されます。インストール完了までの時間はおよそ10分。ネットワークインフラや使用するメモステの性能に左右されるところもあるでしょうが、データ容量が大きいゲームは決済からプレイまで時間がかかるってことで考えておいた方が良さそうです。

余談ですが、機器登録済みの複数のPSPからのPS Storeへの同時アクセスも何の問題もなくできちゃいました。同タイトルの同時ダウンロードも可能でした。

メモステから読み出すゲームプレイは、ローディング時間も短いし、ディスクアクセスの音も無い。まさに快適そのもの。ニンテンドーDSをプレイしているかのようです。任意のUMDタイトルを入れたまま、メモステの容量が許す限り、複数のゲームを格納できるのもダウンロード版の良さです。

また、これも一つのメリットかと思うのですが、ダウンロード版なら1つのタイトルを複数のPSPで遊べちゃうんですよね。UMD版はPSP1台につき1枚必須だけど、ダウンロード版なら家族単位ぐらいならいけちゃいます。ま、一人で複数台持ってる場合でもそれなりに便利だったりするんじゃないかと。

あと、ゲームのバックアップをオンライン上に持っているという安心感ですかね。ゲームをインストール済みのメモステを何らかのトラブルで無くしたとか使えなくなってしまった時に威力を発揮します。もちろん、SCEがサービスをやめなければという条件付きですが。大半の音楽配信サービスのように劣化コピーを売っている訳じゃないですし、形の無いものにお金を払うことに抵抗さえなければ意外に便利なんじゃないかなあって思いました。

反対にデメリットは、いわゆる中古ショップなどに持ち込めない事でしょうか。中高生にとっては、この辺が一番イタイのかなあって思いました。製品版とダウンロード版の実際の価格差も大いに影響してくるところでもありますね。

とにもかくにも、PSPだけでもモノが売れる仕組みを作った事はSCEにもソニーにとっても意義あることだと思います。ハードの制約の解放につながり、UMDスロット非搭載のPSP的携帯端末だってその気になれば出せるじゃんかと。PS Store対応で大胆な変革が可能になったPSPプラットフォーム。こいつはある意味PS3よりも重要なんじゃなかろうか、と思う今日この頃っす。

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「PSP版PlayStation Storeを試す~ハードの制約解放への偉大な一歩」への3件のフィードバック

  1. はじめまして、
    すでにお気づきかとはおもいますが、米国PSNのISをお持ちの場合、PSPでもそのままアクセスできます。ちなみに米国PSNでは、過去のUMDソフトをダウンロード販売しているんですよね。日本でもぜひ実現してほしいと思います。

  2. >ひげじいさんさん
    こちらこそはじめまして。
    ちなみに、全然お気づきでないことばかりです。
    向こうはUMDが普通にダウンロード販売なんっすかー!
    日本もそうすべきですよね、やっぱり…。

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