携帯オーディオで動画再生の動きが活発化~次世代の主戦場となるのか?

クリエイティブ、次世代型プレイヤー「Zen Vision」を発売–動画再生でiPodを先制

クリエイティブが、30GBのHDDと3.7インチのカラー液晶を搭載したメディアプレイヤーを欧米で先行発売すると発表。携帯オーディオプレイヤーが進化して動画再生に対応するというベクトルを持つ製品だから、iPodを先制するといった表現になっているのでしょうね…。その他にも、動画対応のプレイヤーが色々と出てきて話題になってます(下の関連ニュースで紹介してます)。

ゲームがメインだけど動画や音楽再生にも対応する「PSP」や動画再生がメインで音楽再生がおまけのソニー「HMP-A1」など、逆のベクトルを持つ製品がすでに市場にあるので「次世代」という言葉が適切かどうかはわかりませんが、今後は携帯デジタルオーディオプレイヤーも標準で動画再生に対応するという動きが加速しそうですね。

ちなみに、昨日のiTMS日本版の発表にあわせて、もしかしたら動画再生対応iPodが発表されると思っていたのですが、残念ながらそれはありませんでした。QuickTimeファイルフォーマットがMPEG-4ファイルフォーマットのデファクトになり、iTunes最新版ではとっくに動画再生に対応していて、その気になればいつでも対応できそうなものなのですがなかなか出てこない。QuickTime7ではPSPと同じH.264対応を果たしていますが、リリースされているのはMac版だけで、現状Windows対応が遅れていることも関係しているのではという話を耳にしました。これがクリアされたときに、一気に動画対応の新世代iPodが私たちの目の前に登場するのかもしれません。

そうなったときに一番の競合となるのはアップル自身が意識しているPSPなのかもしれません。PSP自体、課題はたくさんありますが、UMD Videoの手軽さと液晶クオリティ、そしてなによりその価格はアップル以外の競合他社にとっても脅威なのだと思います。ただ、ソニーにはiTuneのようなインテリジェントな統合環境を提供する力が備わっておらす(分散してしまっているともいう)、つぎはぎ(というか場当たり的)に対処しているような状態なので、やりようによっては動画系のコンテンツ配信でもアップルが一挙に市場を制圧しちゃうかもしれません。

ただ、これはあくまでパソコンがベースになる話で、ソニーがパソコンではない新機軸のハードウェア(PS3やCell搭載のメディアサーバーのようなもの)を投入して、それをベースにサービスを供給できると話はまた違ったものになるのかもしれません。いずれにしても、ソニーが人様が作ったプラットフォーム(WindowsPC)の上で商売している限り、アップルと同様のイノベーションを世にアピールする事なんてできないと自分は思ってます。

しかし、肝心のコンテンツ提供会社がコレ(↓)ではねー。ソニーBMGが音楽ファンからそっぽを向かれる日もそう遠くないでしょう。

iPod非対応のコピープロテクトCD、売れ行き好調


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