3/17のつぶやき~最近お気に入りのCD2枚

サイレントフライト サノトモミ 2,205円(税込)

sano.jpgクリクラ時代につぶやきで紹介したことのある「流線形」というバンドでゲストボーカリストを務めていたサノトモミのソロデビュー作。プロデュースは元流線形の林有三氏というだけあって、70年代のジャパニーズ・シティ・ソウルのエッセンスがたっぷり詰まっております。歌声も透明感があって自分好みなんですよね。タイトル曲は70年代のユーミンテイスト全開で、ワウがかかったギターカッティングとフェンダーローズの音がなんともたまりません。7曲収録ですが、なかなかバラエティに富んでいて、曲にあわせて微妙に声色を使い分けているところも面白いっす。Paris Matchとかボッサな原田知世あたりが好きな人でもすっぽりとはまれるのではないでしょうか。
そういえば、「流線形」ってクニモンド瀧口氏ひとりのプロジェクトになってしまったんですね。でも、別のレーベルで今年発売予定の新作のレコーディングも進めているとかで、こちらも楽しみです。


Night buzz 高田みち子 2,940円(税込)

takada.jpgこちらはSMEのSONY JAZZレーベルがプッシュするシンガーソングライター高田みち子。「70-80s PopsとJazzのテイストをミクスチャー」というだけあってジャズ・ボーカルアルバムという範疇では収まりきらない内容です。歌唱力もさることながらとにかく声が良い。ボキャブラリーがないのでうまく表現できないのですが、とにかく艶っぽいのです。ファルセットになるかならないかあたりのところがなんともたまりません。また、レコーディングメンバーがこれまた強者揃い。松木恒秀(Arranges, Guitars)、 岡沢章(Bass)、渡嘉敷祐一(Drums, Percussion)、野力奏一(Arrange, Piano, Keyboards)ときたもんだ。彼女のボーカルを引き立たせることに徹しながらも、ツボを押さえた素晴らしい演奏を聴かせてくれます。ベストトラックはその艶っぽいボーカルが思いっきり堪能できる「雨は優しく」とタイトル曲。後者なんてヘッドホンで聞いたら背筋がゾクゾク来ますよ。
そうそう、松木さんといえばザ・プレイヤーズ。CD再発しないかなあ…。


ということで、この2枚はかなりのヘビーローテーション状態です。両方とも共通するのはナチュラルとかオーガニックと表現したいほどの自然な歌声。前者はコンポーザーが本人ではないこともあって、声自体が楽曲の素材となっている感じがしますが、ボーカルに気負いが無くリスナー側はとても聞きやすいんです。後者はほとんどの曲が本人オリジナルで、抑揚のつけかたがとにかく素晴らしい。まだ若いそうですが、年を重ねてからの歌唱力がどう変化していくかにも注目したいところです。